イタリアンレストラン伊和香

大阪府豊能郡豊能町ときわ台にひっそりと佇む、イタリアンレストラン伊和香。お客様の健康寿命を第一に、無添加、化学調味不使用、肉野菜などの原材料は全て国産に拘り抜く、一風変わったレストランです。

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食品添加物と健康③(発色剤:亜硝酸ナトリウム)

ベーコンのイラスト 食と健康
ベーコンと亜硝酸ナトリウム

食品添加物と健康を考えるシリーズ第三弾です。今回は発色剤についてエントリーいたします。
発色剤の摂取頻度は、特にハムベーコンが好きな方は、多く摂取さえれているこでしょう。
私個人としては、食用着色料と同等、非常に健康リスクが高い添加物として認識しています。
使用頻度も高く、摂取後体内での化学変化や、組み合わせ次第で強い毒性を示す物質となりうるため、注意が必要です。

無闇に恐怖を煽るつもりは全く無いのですが、知らないより知っておいた方が絶対に良いと思います!少し専門的(管理栄養士かな?)な記述も多くなりますが、是非最後まで読んでくださいね!

各、「まとめ」を読んで頂いてもざっくりと理解頂けるように書いていますので、その後、詳細を読んで頂いても良いと思います。

発色剤って、ピンと来ない方も多くいらっしゃるかも知れないので、簡単に概要から説明致します。

発色剤とは(概要)

発色剤は着色料とは全く異なり、食材そのもの色を強調、変色を防ぎ鮮やかな色に変色させ、更に防腐効果が期待できます。
具体的には、動物性食品中に含まれる赤血球の色素(ヘモグロビン)や筋肉細胞の色素(ミオグロビン)と結合して、加熱しても安定した赤色を呈します。
ただし、生鮮食肉や鮮魚介類に使用することは禁止されています。要は、傷んで変色した肉を良く見せるような事がならない、と言うことでしょう。

本来ならば動物性食品中の色素は、酸素と結合すると次第に鮮やかさを失い濁った色へ変化する訳ですが、それをあたかも新鮮?であるかのように発色させる。しかし、鮮やかにする必要があるのでしょうか。
厳しい表現をすれば、前回の食品着色料の内容と同様に、使う目的が「偽り」と言っても過言ではないでしょう。
更に、カラメル色素やタール系色素と同等以上の強い毒性に関わらず、食品添加物として使用が認められ、現在に至っても大量に使い続けられています。

ヘモグロビンとミオグロビンの活動

血液や筋肉の赤さは、「ヘム(鉄とプロトポリフィリン)」にあります

ヘモグロビンとミオグロビンは、どちらも酸素を運ぶタンパク質ですが、その働きは異なります。ヘモグロビンは赤血球に含まれ、肺で酸素を取り込んで全身に運びます。ミオグロビンは筋肉に含まれ、筋肉内の酸素を貯蔵して筋収縮に必要なエネルギーを供給します。

ヘモグロビンとミオグロビンの構造と機能について詳しく解説します。

ヘモグロビンの構造と機能

発色剤が機能するプロセスをより理解頂く為に、少し化学的なアプローチで説明いたします。
ヘモグロビンは、4つのポリペプチド鎖(α鎖2本とβ鎖2本)からなる四量体です。各ポリペプチド鎖には、ヘムと呼ばれる鉄を含む分子が結合しています。ヘムは酸素分子と結合することができ、1つのヘモグロビン分子は最大で4つの酸素分子を運ぶことができます。

ヘモグロビンは、酸素分圧(酸素の濃度)に応じて酸素との結合力が変化します。肺に辿り着いた血中のヘモグロビンは、高い酸素分圧の下で酸素と結合し赤血球を赤く染めます。これを酸化型ヘモグロビン(HbO2)と呼びます。一方、末梢組織では、低い酸素分圧の下で酸素を放出し、赤血球を暗赤色に変えます。これを還元型ヘモグロビン(Hb)と呼びます。

また、ヘモグロビンは二酸化炭素や水素イオンとも結合することができます。二酸化炭素は主に炭酸水素イオン(HCO3-)として血液中に溶け込みますが、一部はアミノ基に結合してカルバミン酸型ヘモグロビン(HbCO2)を形成します。水素イオンは主に炭酸水素イオンと平衡を保ちながら血液中に存在しますが、一部はヘムに結合して還元型メトヘモグロビン(HbH+)を形成します。

これらの反応は、血液のpHや二酸化炭素濃度に影響されます。pHが低くなると、水素イオンが増えて還元型メトヘモグロビンが増えます。これは、水素イオンが酸素と競合して結合するため、酸化型ヘモグロビンから酸素を放出させる効果があります。これをBohr効果と呼びます。また、二酸化炭素濃度が高くなると、カルバミン酸型ヘモグロビンが増えます。これも同様に、二酸化炭素が酸素と競合して結合するため、酸化型ヘモグロビンから酸素を放出させる効果があります。これをHaldane効果と呼びます。

これらの効果により、ヘモグロビンは肺で酸素を効率的に取り込み、末梢組織で酸素を効率的に放出することができます。また、二酸化炭素や水素イオンの排出にも貢献します。

ヘモグロビンはヘムとグロビン(タンパク質)

ミオグロビンの構造と機能

ミオグロビンは、1つのポリペプチド鎖と1つのヘムからなる単量体です。ヘモグロビンと同様に、ヘムは酸素分子と結合することができますが、酸素分圧による結合力の変化は小さく、常に高い結合力を保ちます。そのため、ミオグロビンは酸素を運ぶというよりは、筋肉内に酸素を貯蔵する役割を果たします。

ミオグロビの筋肉に於けるエネルギーサイクルを表す図

筋肉が活動すると、エネルギー源としてATP(アデノシン三リン酸)が消費されます。ATPは主にミトコンドリアで酸素を利用して生成されますが、筋肉の活動が激しい場合には、ATPの生成が追いつかなくなります。このとき、筋肉内のグリコーゲン(糖の貯蔵形態)が分解されて乳酸を生成する無酸素呼吸が行われます。しかし、無酸素呼吸はエネルギー効率が低く、乳酸は筋肉の疲労や痛みの原因になります。(この辺りは管理栄養士さんの方がが詳しいですね)

そこで、ミオグロビンが役立ちます。ミオグロビンは筋肉内の酸素を供給して、ATPの生成を促進します。これにより、筋肉の持久力や回復力が向上します。特に、赤筋(スローツイッチ筋)には多くのミオグロビンが含まれており、長時間の運動に適しています。一方、白筋(ファストツイッチ筋)には少ないミオグロビンが含まれており、短時間の運動に適しています。
魚で表現すると、「赤身魚」と「白身魚」、鮪と鯛ですね。

ミオグロビンと変色プロセス

肉の経過および加熱による変色プロセスを説明します

肉は、鮮度や保存方法、加熱温度などによって色が変わり、以下のように分類できます。

  • 赤色:生の肉は、ミオグロビンが酸素と結合してオキシミオグロビンとなっている状態です。この色は、酸素に触れている表面だけに見られます。
  • 茶色:肉が長時間酸素に触れると、オキシミオグロビンが酸化されてメトミオグロビンとなります。この色は、鮮度が落ちた肉や冷凍保存された肉に見られます。
  • 灰色:肉を加熱すると、ミオグロビンやメトミオグロビンが分解されてヘム鉄となります。この色は、加熱された肉の内部に見られます。
  • 桃色:肉を高温で短時間加熱すると、ヘム鉄が一部還元されてデオキシミオグロビンとなります。この色は、レアやミディアムレアの肉に見られます。
  • 茶赤色:肉を低温で長時間加熱すると、デオキシミオグロビンが一部酸化されてニトロシルヘムクロムとなります。この色は、ローストビーフやコンフィなどの調理法で見られます。

以上が、肉の経過および加熱による変色プロセスの説明とまりますが、肉の色はその品質や調理度を判断する重要な指標でもある訳です。
しかし、肉の色だけではなく、香りや触感なども併せて確認することも忘れてはなりません。

肉や魚の火入れは、シェフとしての腕の見せ所でもありますが、このような科学的根拠を理解していれば、鬼に金棒ですよねー😁

まとめ

血液の色素:ヘモグロビン
役割:酸素や二酸化炭素と結合して、全身や肺に運ぶ

筋肉の色素:ミオグロビン
役割:筋肉中に酸素を貯蔵し、筋活動に合わせて消費する

ヘモグロビン、ミオグロビンの何も、「ヘム(鉄)」が赤色素であり、酸素と結合次第で変色する。
酸素と結合時は鮮やかな赤色を示すが、次第に濁ったような暗赤色へと変化する。

肉の変色とクレーム
挽肉や切り落とし等の肉を購入し持ち帰って使用する際、肉の塊中央部分(酸素の触れない場所)が黒く濁っていた経験はないでしょうか。実は精肉のクレームで最も多いのがこの変色によるもので、「色が悪い=肉が古い、腐っている」と錯覚し返品を求める人が多いんです。
クレームを受けた肉屋さんは、黒く変色した箇所が空気(酸素)に触れると、次第に鮮やかな赤色に変色しますよー、と答える訳です。(説明するのが難しい場合、仕方なく返品を受ける店もありますが)
それはまさに、「ミオグロビン」の「ヘム鉄」が酸素と結合した結果であり、そして時間の経過ごと黒く濁った色に戻る訳です(腐敗が進む)。
もし、量販店などで購入した肉が、同様に酸素の触れない箇所が変色せず、鮮やかな色を保っていたら(通常有り得ない)、逆に発色剤の使用を疑うべきかも知れません。

発色剤の種類

食品用発色剤の種類は主に3種類あります。

・硝酸ナトリウム
・硝酸カリウム
・亜硝酸ナトリウム

「硝酸ナトリウムと硝酸カリウム」は、食材中に存在する微生物(菌など)により「亜硝酸塩」に還元され、肉の色素(ミオグロビン)と結びついて赤く発色する。よって、「硝酸ナトリウム・硝酸カリウム」は実質「亜硝酸ナトリウム」に集約される。
では、「亜硝酸ナトリウム」がどのように発色を促すのか、具体的にみてみましょう。

亜硝酸ナトリウム(亜硝酸Na)

亜硝酸ナトリウムがどのように発色させるのか、またそれに伴うリスクは何なのか、ご存知でしょうか?この記事では、亜硝酸ナトリウムの発色メカニズムとリスクについて、詳しく解説します。

亜硝酸ナトリウムの発色メカニズム

亜硝酸ナトリウムは、食肉中のヘム鉄(ミオグロビン・ヘモグロビン)と反応して、ニトロシルミオグロビンニトロシルヘモグロビンという赤色の物質を生成します。これらは、肉や魚の加工品に鮮やかなピンク色をもたらします。加熱すると、これらの物質はより安定したニトロシルグロビンヘモクロムに変化し、発色作用が長期間持続する。

・肉に赤さはミオグロビン(及びヘモグロビン)の量と、酸素の結合状況次第できまる。
・加熱すると、更に肉色を保つ機能が長時間働き続ける。

亜硝酸ナトリウムのリスク

亜硝酸ナトリウムには、発色作用以外にも、食肉製品に快い風味をもたらす作用や、ボツリヌス菌やサルモネラ菌などの細菌の繁殖を抑制する作用があります。しかし、亜硝酸ナトリウムには、以下のようなリスクもあります。

発がん性:(ニトロソ化合物)

亜硝酸ナトリウムのリ最も大きなリスクはなんと言って「発癌性」です。
亜硝酸ナトリウムは、胃液と反応して亜硝酸に変わりますが、亜硝酸は、食品中のアミン類(タンパク質)と結合して、突然変異を引き起こす可能性のあるニトロソアミンという物質を生成します。ニトロソアミンは、動物実験で多くの臓器に発癌性を示したことが知られています。
更に、特定の酸化防止剤や防腐剤などの添加物との組み合わせによっても、発癌性を疑われる物質を生成するとも言われています。

以上を踏まえ、皆さんはどう思われましたか?
実際問題、注意のしようが無いですし、それこそ発色剤の摂取する事自体を避けた方が懸命だと思います。

アミン類とは
窒素原子に水素原子や炭素原子などが結合した化合物の総称。
アミンとは-NH2,=NH,≡N と炭化水素をもった含窒素化合物を指し、一般には食品が腐敗する際に微生物によってアミノ酸から産生される
アミン類は、タンパク質の構成要素であるアミノ酸の一部として、生物の体内に存在。
また、アミン類は、チーズやチョコレート、バナナ、魚肉(特に干物)に含まれる。
アミン類は、神経伝達物質やホルモンなどの生理活性物質として、人間の心身に影響を与えることがあり、例えば、チロシンから生成されるドーパミンは、快楽や報酬を感じるときに分泌される物質です。また、トリプトファンから生成されるセロトニンは、気分や睡眠を調節する物質です。しかし、アミン類の摂り過ぎは、頭痛や吐き気などの副作用を引き起こす可能性があります。特に、チーズや赤ワインなどに含まれるチラミンは、血圧を上げる作用があるため、注意が必要です。アミン類は、私たちの健康に重要な役割を果たしていますが、適度な摂取量を守ることが大切。

アミン類を含む食材について詳しく知りたい方は、以下文献を参考にしてください。
リンク:食品に含まれるアミン類

亜硝酸ナトリウムの摂取量は、日本で一日当たり0. 04ミリグラムとされています。しかし、実際には、亜硝酸ナトリウムだけでなく、野菜や水道水などにも自然に含まれる亜硝酸塩があります。また、口腔内や腸内の細菌も亜硝酸塩を生成します。したがって、亜硝酸塩の総摂取量は、個人差や食生活によって大きく変わります。

食品添加物の亜硝酸ナトリウムを使用する食材に於ける、「発癌性リスク」に有効な対策は以下の通りです。

・亜硝酸ナトリウムを添加した食品を過剰に摂取しないようにする
・野菜や果物を多く摂取する。
 これらに含まれるビタミンCやポリフェノールなどは、亜硝酸塩の発癌性を抑える働きあり。
・食品を加熱する際は、高温で長時間加熱しないようにする。
 高温で長時間加熱すると、ニトロソアミンの生成が促進されます。
 衛生面の配慮や注意散漫になり、焼き過ぎる「バーベキュー・焼肉等」は特に注意が必要。
・口腔衛生を保つ
 歯磨きやうがい等、口腔内の細菌を減らすことで、亜硝酸塩の生成を抑えることができる。

少し怖いですが、2015年10月にリリースされた「加工肉及び赤肉に於ける発癌性」の情報提供より、ご紹介します。

赤肉・加工肉のがんリスクについて

015年10月29日
国立研究開発法人国立がん研究センター

この度の国際がん研究組織(IARC)による以下の発表について、当センターによる解説と当センターが2011年に発表した日本人における赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについてお知らせいたします。

解説

IARC主催の10か国、22人の専門家による会議で赤肉(注1)(牛・豚・羊などの肉)、加工肉の人への発がん性についての評価が行われました。評価は全世界地域の人を対象とした疫学研究(エビデンス)、動物実験研究、メカニズム研究からなる科学的証拠に基づく総合的な判定です。
その結果、加工肉について「人に対して発がん性がある(Group1)」と、主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいて判定されました。赤肉については疫学研究からの証拠は限定的ながら、メカニズムを裏付ける相応の証拠があることから、「おそらく人に対して発がん性がある(Group2A)」と判定しています。疫

日本人における赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて

IARCの評価の基となった全世界地域の論文の赤肉摂取の範囲はおおむね一日50グラムから100グラムで、中には200グラム以上にわたる非常に高い地域もありました。2013年の国民健康・栄養調査によると日本人の赤肉・加工肉の摂取量は一日あたり63グラム(うち、赤肉は50グラム、加工肉は13グラム)で、世界的に見て最も摂取量の低い国の一つです。当センターがん予防・検診研究センター予防研究グループでは、国内の45歳から74歳の男女約8万人を対象に赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて追跡調査を行ったコホート研究の結果を、2011年に発表しています。
同研究は、赤肉・加工肉の摂取量に応じて低い方から高い方に5グループに分けてその後の大腸がんの発生リスクとの関連を検討した研究で、女性では毎日赤肉を80グラム(注2)(調理前の重量。調理後は20%程度重量が減少する)以上食べるグループで結腸がんのリスクが高く、それ以下の摂取量ではリスク上昇はみられていません。男性では鶏肉も含む肉全体では摂取量の最も高い第5グループでリスク上昇がみられましたが、赤肉では特に関連はみられていません。また、加工肉については男女ともに関連はみられていません。大腸がんの発生に関して、日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は無いか、あっても、小さいと言えます。

赤肉・加工肉のがんリスクについて|国立がん研究センター (ncc.go.jp)

急性毒性:亜硝酸ナトリウムは青酸カリと同レベルの劇物であり、致死量は約2gと言われています。高濃度の溶液を飲むと中毒症状を起こし、頭痛や吐き気、チアノーゼ、意識障害や痙攣などを発症する可能性があります。その他、肝臓内ビタミンA貯蔵量減少や甲状腺機能障害の毒性がある。

発癌性や毒性について詳しく知りたい方は、下記リンクより文献をご覧ください。

参考:亜硝酸塩と発癌性ニトロソアミン

まとめ

亜硝酸ナトリウムは、食品添加物として発色剤や防腐効果を期待して使用されることがありますが、そのほとんどが、「美味しそうに見せる」為に添加されています。
発色メカニズムとリスクを理解することが重要です。亜硝酸ナトリウムは、発がん性や毒性が強く高いリスクがあるため、使用量や摂取上限が定められており、普段から広く注意を払う必要があります。
亜硝酸ナトリウムはウィンナーやベーコン、ハム類、魚肉ソーセージや明太子など驚くほど沢山の加工品に使用されています。その為、摂取頻度(摂取量)は必然的に多くなると同時に、リスクが高まります。

少し話は逸れますが、摂取上限は何も添加物だけではなく、塩分を初め沢山の栄養素も上限が設定されています。要は、何事も過ぎると良くない訳ですが、取り分け添加物はあらゆる製品に含まれるため、上限のコントロールは非常に難しいのです。ですから、伊和香では無添加を徹底し、化学調味も一切使用せず、多大な時間をかけてでも手作りに拘っています

また、亜硝酸ナトリウムを使用しない「無塩せき(無添加)」の製品も開発されていますので、食品の表示を確認することもおすすめします。

参考1: 亜硝酸の分析と加工食品の亜硝酸含量-食衛誌 59(1) 18-23 (2018) – J-STAGE
参考2: ニトロソアミンの生成と代謝活性化について-J-STAGE

最後に

発色剤と使用される「亜硝酸ナトリウム」は、色を鮮やかにする他、O157等の食中毒を起こす菌の繁殖を抑える働きを期待できますが、現代に於いて最も注意すべき「発癌性」のリスクを抱えています。

最後に論文の一部を紹介して終わります。

近年、いくつかの人気のある薬に許容できないレベルのニトロソアミンが含まれていることが発見され、リコールが発生した後、ニトロソアミンが注目を集めています。および新しい規制ガイダンス。しかし、ニトロソアミン曝露に対する懸念は、これらの最新のリコールよりもはるかに古いものです。NDMAは現在、研究用化学物質としてのみ使用されていますが、以前は多くの産業用途に使用されていました。NDMAは当初、その高い毒性についてのみ懸念を抱いていました。(9)しかし、1956年にラットに発がん性があると報告されました。そして精査はすぐに他のニトロソアミンに向けられました。現在、多くのニトロソアミンが発がん性があることがわかっています。そして、それらは、空気、水、土壌から食べ物、飲み物、薬まで、人間の環境全体に見られます。ニトロソアミンの問題に不慣れな人は、汚染物質(特に水中のNDMA)としてのニトロソアミンに関するごく最近のレビューをいくつか見つけるでしょう。しかし、有機化学物質としてのニトロソアミンについての議論はほとんどありません。ただし、ニトロソアミンの化学的性質を理解することは、特に検出と修復に関して、ニトロソアミン汚染の多くの課題に対処するために不可欠です。ここでは、有機化学の観点からニトロソアミンを扱い、アルキルニトロソアミンは一般的に発がん性が高いため、これらに重点を置いています。
有機化学者のN-ニトロソアミンガイド:その構造、反応性、および汚染物質としての役割 |有機化学ジャーナル (acs.org)

今後更に研究が進み明らかになってくる事もあると思いますが、ネガティブな表現を使えば、発色剤(亜硝酸ナトリウム)は必須栄養素では無い。殺菌効果はあるが、色を鮮やかに見せる為に、健康と言う代償を支払ってまで摂取すべきか、と言う論点に尽きると思います。

少なくとも私、そして家族、大切な伊和香のお客様には不要ですし、最善策はできるだけ摂取しないことだと理解します。皆さんはいかがでしょうか?

感想などありましたら是非、コメントくださいね!

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